MICSにおける心筋保護の注意点
MICS=側方小開胸アプローチでは、特有のリスクがありますが、心筋保護についても注意しなくてはならない点があります。これはMICSに限ったことではありませんが、この心筋保護が不十分だったせいで術後のLOSになる可能性について議論になったことから、筆者なりの考察をまとめてみました。 ①MICS、と... 続きをみる
MICS=側方小開胸アプローチでは、特有のリスクがありますが、心筋保護についても注意しなくてはならない点があります。これはMICSに限ったことではありませんが、この心筋保護が不十分だったせいで術後のLOSになる可能性について議論になったことから、筆者なりの考察をまとめてみました。 ①MICS、と... 続きをみる
急性大動脈解離の断端形成や左室壁の縫合など脆弱な組織の吻合を行う際はPTFEフェルトなど補強剤を用いて断端形成してから縫合操作を行うことで組織のカッティング予防や針穴出血の防止ができ、安全な手術に貢献している。 新しいPTFE織布であるニットパッチ®は、組織代用人工繊維布として保険償還が認... 続きをみる
2024年の横須賀市立うわまち病院からの学術業績としては、おそらく医局の関連施設の中で最も多く、日本胸部外科学会関東甲信越地方会の過去三年間の発表数でも、榊原記念病院に次いで第2位の発表数となっております。 横須賀市立総合医療センター心臓血管外科となってからも学術的なアクティビティを維持して積極... 続きをみる
低侵襲心臓手術=MICSを導入することにより、従来の正中アプローチの症例における合併症も減少します。というのも、縦隔炎が起こりやすいと想定される症例ははじめからMICSアプローチで手術を行うことになり、リスクの少ない症例で正中アプローチを採用される頻度が上がるため、と考えられます。現に横須賀市立う... 続きをみる
主に入局希望者向けに自治医大さいたま医療センター心臓血管外科ではオンライン医局説明会を催しております。今年は5月29日18時半から開催予定。 詳細は、ホームページなどチェックしてみてください。
Shaggy aorta syndromeは大動脈内膜の肥厚、粥腫などによる性状不良のため人工心肺による送血や大動脈遮断などの操作で粥腫から脳梗塞などの塞栓症を発症するリスクがあるため、こうした患者さんの手術を安全に行うことは心臓血管外科医にとって永遠の課題といえます。 上行大動脈遮断して冠動... 続きをみる
HCMは拡張障害がメインの病態で余剰な心筋壁が拡張障害の原因となる。これによる心不全に対しては薬物療法は必ずしも有効なものは少なく、β遮断薬、シベンゾリンなどの抗不整脈薬で効果が不十分であれば外科的治療が必要になる。 特に中隔心筋の肥厚を抑制するためには、左冠動脈前下行枝の中隔枝をア... 続きをみる
The number of cardiovascular surgery cases is increasing year by year. We are able to maintain the number of cases because of referrals from outside... 続きをみる
大動脈弁閉鎖不全症には徐脈と頻脈、どちらが悪さをするか、という質問に即座に答えられる心臓外科医、少ないみたいで残念です。うちのスタッフも残念ながら例外ではありません。これも専門医試験問題として基本的すぎますがいいかもしれません。 私としては学生の時に学んだことですが、心周期において、収縮期と拡... 続きをみる
大動脈から気管・気管支や消化管へ瘻孔を作って大出血を起こすことがあります。この場合は即死してしまう可能性があるが、多くの症例では、前駆出血を呈します。この特徴的な前駆出血は“herald bleeding”と呼ばれ約2/3の症例で認め,致死的な大出血に先行することが知られ... 続きをみる
大動脈弁輪の左室側に近い、大動脈側から見て一番落ち込んだ深い部分をNadirと呼びますが、これは英和辞典で検索すると、発音記号(néidər | -diə)と近い日本語はネイダー、もしくはネイディアと発音するそうです。Native English Speakerに発音を確認したいとこ... 続きをみる
第75回日本胸部外科学会総会が今年は横浜市で開かれました。筆者は初日の評議委員会から3日間参加し、当施設からはポスター含めて4演題の発表がありました。筆者は冠動脈のセッションでMICS-CABGにおける腋窩動脈中枢吻合の有用性とピットフォールという演題名で発表させていただきましたが、MICS-C... 続きをみる
さる6月5日 第186回日本胸部外科学会関東甲信越地方会が東京駅に隣接するJPタワーで行われました。今回は、発表者、座長、ディスカッサントは現地から発表し、一般聴衆はオンライン参加というハイブリッド開催でしたが、横須賀市立うわまち病院からは2つの演題発表を行いました。①心臓周術期のCOVID-1... 続きをみる
恐竜博が人気のようですが、ジュラ紀や白亜紀の時代、地球は今よりもかなり暑かったそうです。その頃を生物が大繁栄する通常の地球と考えると、現代は未だに氷河期であり、地球温暖化というのは、恐竜時代に比べたら全然クールな時代のようです。 一般にほ乳類においては体の大きな個体の方が、体の表面にある細胞の比率... 続きをみる
成人の先天性心疾患で最も多いといわれているのが、二尖弁です。大動脈弁は通常3枚の羽根、3尖で構成されますが、それが二枚の羽根でできているのです。2尖しかないと、十分に収縮期に大動脈弁が開放されず、弁尖に収縮のたびに過剰な負担がかかるため、早期に硬化して大動脈弁狭窄症になりやすいといわれています。... 続きをみる
人工弁置換術においては、ここ10年近く、機械弁から生体弁にシフトするようになり、海外においても、日本国内においてもその使用頻度が逆転している、と言われています。アメリカ心臓病協会のガイドラインでも65歳以上の人工弁置換には生体弁が推奨と言われています。2005年くらいまでは、機械弁が圧倒的に多く... 続きをみる
横須賀市立総合医療センターは駐車場160台あり、周辺の駐車場も加味するとかなり自家用車での受診には有利な環境になっています。 しかしながら注意点が一つあります。新明小学校の前の道路はスクールゾーンになっているため朝7時30分から8時00分までは車両進入禁止になっています。今朝も警察官が入ってこ... 続きをみる
今年のJapan MICS Summitは、大分で開催されました。大分市は意外に大きな町で、その気候から大分の優しいおおらかな人柄はこの土地からつくられるのだと思いました。 今回のテーマはDevils I met。MICS手術中に遭遇したトラブルについての情報共有のいい機会になりました。MIC... 続きをみる
昨年宇都宮市で開催された日本臨床外科学会のシンポジウムで、MICSに対するトラブル予防および対策について発表依頼があり、当施設での経験をお話させていただいた。抄録は以下の通り。基本的なことではありますが、最近は他施設のスタートアップ指導に行くことが増え、実際にこうしたトラブルに遭遇する機会が増え... 続きをみる
日本の心臓血管外科医は大多数は、内胸動脈の剥離採取において、超音波メス=ハーモニックのフック型のハンドピースを使用していました。これは、Skeletenizeした内胸動脈が長く使える、電気メスによる熱損傷を防止できる、癒着の剥離などにも便利など様々な利点から、オフポンプ時代になって主流になったの... 続きをみる
今月行われる日本集中治療医学会(福岡)で、新しい横須賀市立総合医療センターのハートチームビルディングに関する以下の演題で発表させていただきます。 新病院で救急・集中治療の完成形を目指すハートチームビルディング 【背景】当施設は2002年に主に循環器救急に力を入れた市立病院として国から市に移管され公... 続きをみる
【目的】横須賀市立うわまち病院では2017年からMICS-CABGを標準術式とし、その後のCABG症例数、適応、術式の変遷、臨床的利益について検討した内容を、昨年12月の第37回日本冠疾患学会学術集会でのシンポジウムで発表しました。内容は、当施設で2017年10月から2024年7月までの単独CAB... 続きをみる
アプラスの外貨決済カードのGAICAは、現金をチャージしておいて海外で利用できる決済サービスカードで、キャンペーン中に作成するとチャージしてもらえるというので、作成して今まで18000円ほど頂き、そのうち10000円は自分の口座に移動させ、8000円ほど残額がある段階でした。 先日見慣れないメ... 続きをみる
J-MICS=日本低侵襲心臓手術学会がMICS-CABGウェビナーを開催しました。世界の第一人者が揃ってレクチャーしてくれる貴重な勉強の機会となりました。日本からはこの道の第一人者である東京ベイ医療センターの菊池慶太先生のご講演、特にミクスにおける両側内胸動脈、トータルアーテリアル、上行大動脈ノン... 続きをみる
MICSアプローチでは正中アプローチとちがい、簡単に心外膜ペーシングができない。このため確実な心外膜ペーシングを遮断解除前に設置しておくことが肝要である。遮断解除してからペーシングが効かないことが判明した場合は、心外膜リードの追加設置が必要になることがあるが、人工心肺中であれば血管内ボリュームを... 続きをみる
MICSの多くは大腿動脈送血が選択され、一部は腋窩動脈送血とするのが一般的である。これら抹消動脈からの送血ではしばしば送血圧が上昇してしまうことを経験する。送血圧上昇は人工心肺回路出口で通常測定するため、回路そのものの抵抗で実際の動脈圧と数値が解離していることが多いのを知っておく必要があるが、そ... 続きをみる
右小開胸アプローチによる低侵襲弁膜症手術の際は、手術操作に必要な部位にのみ到達できる最低限の皮膚切開で手技を行うため、その分、安全域が小さい視野での手術となります。 特に、術中、術後の徐脈や房室ブロックなどでペーシングが必要な際に、心外膜ペーシングリードがうまく効かないと致命的な問題に発展する... 続きをみる
先日の胸部外科学会関東甲信越地方会の大動脈解離のセッションで、大動脈解離に対するラッピング手術の症例報告が同一施設から2演題、発表されていました。過去4年ほどの間に49例も実施されており、成績も良好なようです。今回、手術手技のビデオを拝見し、すぐに導入するのは難しいという印象を受けました。 症... 続きをみる
女性の多くは冷え性と言われています。冷え性について検索すると、代謝が低く熱を産生できない、ホルモンバランスが乱れている、ストレスなどが原因、メカニズムと記載されているものを多く見ます。たしかにそうかもしれません。 しかし、あまり記載されていないのは、冷え性=手足の末梢や皮膚が冷たくなって、非常... 続きをみる
妊婦さんに深部静脈血栓症が発症した場合の対応として、産科のドクターに相談したところ、基本的に入院治療となり、お産まで抗凝固療法を継続するとのことです。同時に抗リン脂質抗体症候群など血栓性素因がないかを精査するそうです。ネットの検索では、胎盤を通過しない低分子ヘパリンを使用するとの記載もあり、その... 続きをみる
二宮君主演のブラックペアン2 先ほど録画を見ましたが、今回も左室破裂の出血シーンの臨場感、恐怖感、演技も演出も素晴らしかったです。遮断解除すると血が沸き上がって来て、オランダ少年になるところ、そしてそこから命を救うところ、まさに心臓外科の醍醐味です!ステージにOPE室を持ってくる演出も奇抜でした。... 続きをみる
3月1日、横須賀市立うわまち病院から横須賀市立総合医療センターへ引っ越しを行い、手術器具の動作確認などを経て実際の診療は3月4日の外来から開始となりましたが、実際は3月3日の月曜には急性冠症候群の患者さんの紹介があり転院を受け入れて3月4日の朝から緊急手術で幕開けを迎えました。その後も緊急の依頼... 続きをみる
10月からこども手当の所得制限が撤廃されます。所得が多い人ほど子供をたくさん持つ傾向にありますので、所得制限の撤廃は子供の数を増やすには妥当な制作ですが、それ、今まで気づかなかったのでしょうか?また高額所得者はただでさえ税金を多く払っているのに、さらに子供がいると受けられるサービスがうけられない... 続きをみる
かなりニッチな内容ですが、前回の胸部外科学会関東甲信越地方会で当施設から発表した心房性機能性僧帽弁逆流(Atrial Functional Mitral Regurgitation)の弁形成術においてディスカッションになった内容について、会場では十分な説明ができなかったので、ここで改めて考察しま... 続きをみる
カテーテルアブレーション中に心嚢内出血し、心臓マッサージをしたところ肝臓から出血して死亡した事例があるとネットの記事で拝見しました。 心タンポナーデに心臓マッサージは無効であることは心肺蘇生の授業などで勉強しているはずですし、ドレナージが必要であることは他のコメント頂いた先生たちに同感で、全く正し... 続きをみる
3D内視鏡による完全鏡視下MICSの第一人者である名古屋第一赤十字病院の伊藤敏明先生のところに、日帰りで手術見学に行ってまいりました。僧帽弁後尖P2の逸脱に対して、人工腱索4対での僧帽弁形成術、なんとSkin to skinで1時間58分で終わりました。人工心肺開始まで15分、遮断まで30分以内... 続きをみる
MICS手術は側方小開胸アプローチで心臓手術を行うため低侵襲で術後の回復が速く合併症も少ないと一般に言われていますが、創が小さいうえの弱点として、良く見えない、操作性が悪い部位から一度出血してしまうとなかなか止血に難渋してしまう危険があります。ですので、MICSで心がけることは出血させない手術手... 続きをみる
大動脈弁に感染性心内膜炎を発症し進行すると弁輪にまで感染が波及し弁輪部膿瘍を形成する場合があります。多くは僧帽弁との共通弁輪=Aorto-Mitral Curtainに膿瘍を形成し、僧帽弁前尖を破壊したり、左心房に異常なシャントを形成したりする場合があります。ここまでくると通常の大動脈弁置換を行っ... 続きをみる
僧帽弁狭窄症に対しては通常、人工弁置換術が行われますが、弁置換術後も房室間狭窄が残った場合は、僧帽弁輪の弁輪拡大は困難なので、他の方法としては、左心耳に導管をたてて人工弁を介在させ左室に血流を流すという術式が可能性のある血行再建方法です。 主に小児心臓手術で実際に実施されているようですが、症例... 続きをみる
すごいドラマがあります。このドラマ、ブラックペアンなど比較にならないリアルさがあります。今のNHKドラマ、かぞかぞ、とも呼ばれている、「家族だから会いしたのではなく愛したのが家族だった」というドラマ。一家族の話なのですが、非常に共感する部分が多い家族ドラマです。 心筋梗塞で具合が悪そうな父のシ... 続きをみる
Redo CABG(再CABG)は冠動脈バイパス術後のグラフト(バイパス血管)閉塞や新規病変のために狭心症再発や新たな心筋梗塞の危険のある患者さんに検討しなければならない難易度のきわめて高い手術です。もしRedo CABGをする必要なくカテーテル治療で血行再建できるのであれば、通常間違いなくカテ... 続きをみる
ブラックペアン、ついに最終回を迎え、壮大なヒューマンドラマに発展していくような終わり方で、後味の良さを感じた方もおおいのではないでしょうか。 ちょっと気になったのは、二宮君が演じるドクターの糸結びのシーン、たしかにものすごい速さで手タレなしで行っているのはすごいのですが、これ糸がない、エアー糸結... 続きをみる
ブラックペアン2始まりましたね。突拍子もないストーリーですが、いろいろ突っ込みどころ満載のところも医療関係者が楽しめるように作っている見どころだと思いますし、実際にとても楽しませでもらっています。 実際の手術シーンでは、僧帽弁輪の石灰化を除去した後に、左室破裂して大量に出血があるシーン、まさに... 続きをみる
低侵襲心臓手術学会では、二年前から認定医、指導医制度が始まりました。こうした認定制度が始まって、突然に参加者が急増しました。認定制度が始まる前年はちょうどCOVIDパンデミックのさなかの福島市での開催で、筆者はシンポジウムでMICS-CABGについて講演を依頼されたため初の参加でしたが、この時は... 続きをみる
ススキノ殺人事件、医師である父親が被害者の頭部を切断し自宅に保管していたなど、異様な時間はワイドショーで連日報道され、お茶の間の視聴者を釘付けにしているようです。筆者はネットニュースの見出しくらいしか見ていませんので、詳細は知りませんが、医師が殺人事件に関与していることに関してどう思っているのか?... 続きをみる
完全房室ブロックの心音は? 医師国家試験レベルの問題だとおもいますが、うちの心臓外科医は誰も答えられませんでした。筆者としては学生時代の知識で、医師になってから一度もこの話題を話したことはありません。答えを言うと、聞いた方ある!みたいな反応です。これ、専門医試験にしたらどうかな、と思います。 答え... 続きをみる
今、横須賀港にはフランチェスコ・モロジーニという名前のイタリア海軍の最新艦艇が来ています。日本の国旗を掲げ、夜間のライトアップはマルゲリータのように赤、白、緑とイタリア国旗をイメージしたものとなっています。
七夕の短冊 七夕の季節がやってきました。筆者の提案で始めた七夕飾りですが、たくさんの願い事ががかれています。短冊の一枚一枚に人の願い事を垣間見るのも楽しいです。七夕が過ぎたら神社に奉納して焼いてもらい願い方が叶うように祈祷します。
これ、メールで案内が来たウェブ講演会の案内の表題です。 「医師の働き方改革」が叫ばれる中、医師から看護師へのタスクシェアが大きなテーマになっています。そんな今、注目されているのが「特定看護師」です。 2015年10月から始まった「特定行為研修」を修了した看護師(特定看護師)は、医師の手順書の範囲内... 続きをみる
今、日本の新型コロナウィルス感染者数は連日世界一、死者数もアメリカについで世界第2位だそうです。なんでも世界一というのは嬉しいですが、最近の日本はよくないことで世界一、悲しい限りです。 これはワクチンを打っていない人が多いからかどうかはわかりませんが、毎回外来をするたびにワクチンを一回も言って... 続きをみる
横須賀市はいろいろと魅力のある土地ですが、特に子育てに関しても魅力ある施策を現市長になってから行われています。もちろん自然が多く、それに関連した公園など環境面も魅力の一つですが、現実としては医療費が無料、不妊治療も補助がある、ということが他の市町村よりも非常に優遇されています。 子供の医療費が... 続きをみる
7月29日に第1回関東大動脈外科カンファレンスという研究会が行われます。クローズドな催しですが、オンラインで大動脈診療について話し合う会となっております。特別講演として筑波記念病院の西智史先生のステントグラフト治療に関するレクチャーと、筆者が急性大動脈解離に関するレクチャーを行い、それについてディ... 続きをみる
上行大動脈の性状不良などで静脈グラフトの中枢吻合する場所がない場合の一案として、腋窩動脈に吻合する方法があります。この場合、第2肋間から胸腔内に誘導して冠動脈のターゲットまで持ってくるため、経路が長くなり、途中で肺に圧排牽引されてしまうリスクもあります。 この腋窩動脈中枢吻合した冠動脈バイパス... 続きをみる
心臓血管外科カンファランスを横須賀市立うわまち病院内で毎週木曜日の8時から行っておりますが、昨今の新型コロナウィルスパンデミックを考慮して、12月に入ってからはZoomでのカンファレンスとしています。内容は手術報告、術前症例検討、その他の連絡に関してです。 Zoomでは、同じ院内にいながら同一... 続きをみる
血管外科学会総会のため大分に行ってきました。今回は急性大動脈解離の断端形成のシンポジウムに始まり、この断端形成の話が多かったです。ニッチなテーマにちょっと疲れたという意見もありましたが、他施設の工夫を勉強する貴重な機会となりました。それでいて、自施設のやり方が間違っていないとの確信も得ることが出... 続きをみる
大動脈縮窄症は先天性の大動脈異常がほとんどで、成人期まで無症状のこともありますが、その場合は下半身の低血圧、上半身の高血圧を呈して、そのための大動脈解離を発症したり、高血圧に伴う頭痛などの随伴症状が出たり、また、狭窄部位で発生するジェット血流が当たる遠位弓部に狭窄後拡張→大動脈瘤を呈す... 続きをみる
MICS-CABGにおいて、上行大動脈への中枢側吻合、下壁領域への吻合操作の難しさが技術的障壁として、普及を妨げており、LITA-LADの1枝バイパスにとどまっている施設が多い理由の一つと考えられます。 これに対して1か所の左側方開胸から複数肋間を介して心臓操作を行うことがMICS-CABGの... 続きをみる
これまで日本における冠動脈バイパス術の内胸動脈採取はここ20年以上、ハーモニックスカルペルのフック型を使用するのが定番で、筆者も最初からこのハーモニックスカルペルの使用で習い実践してきました。それ以前の電気メスで採取する方法は一度も経験ありません。 今回、ハーモニックスカルペルのフック型先端を... 続きをみる
心臓治療における治療方針の決定について、近年はハートチームで決めるように、という勧告がされています。特にTAVIの治療方針選択などで重要視されています。TAVI、SAVRのどちらかに偏ってしまうのを防ぐ狙いでしょう。これによって、より中立的な治療方針が選択される可能性が高くなります。 横須賀市... 続きをみる
MICS(側方小開胸アプローチによる心臓手術)が広まる中、安全な心筋保護が注目されている。僧帽弁手術では、ルートカニューラからの間歇的な心筋保護液注入において、エアーの混入、大動脈弁逆流による注入量不足、注入間隔不適切等が指摘されている。MICS特有の注意点を熟知することが安全な手術には必要であ... 続きをみる
胸痛で救急受診した患者さんがほかの疾患と診断を間違われ、その結果、患者さんが死亡した場合、診察した医師はどこまでその責任を追及されるのか?これは医師として働く以上、かかわった患者さんにはその時点である程度の責任が発生しています。だからこそ、医師は人よりも多く勉強し、尊敬され、それに見合う収入も得... 続きをみる
ナマという言葉に世界一弱いのは日本人ではないでしょうか?ナマ=新鮮という意味でしょうし、調理していない=ナマモノを珍重する文化でもあると思います。野菜サラダというよりも、生野菜サラダというほうが聞こえが新鮮です。ほかにも、生ビール、ナマ放送、最近はナマ食パンなどと言い、そのほうが高く売れるからで... 続きをみる
低侵襲心臓手術学会=J-MICS2023が今年は大阪で開催されました。歴史ある大阪の素晴らしい建造物で行われた今回の学会は、MICSの認定医、指導医の制度を作った関係で、一気に学会は盛り上がり、昨年の福島市での開催では70名あまりの参加者だったのが、今年は立ち見が出るほどの盛況ぶりで参加者が33... 続きをみる
MICSは小開胸アプローチで心臓手術をする関係で、視野が限られている中での心臓操作を行う手術であり、創が小さい、胸骨正中切開をしないという点から創部トラブルが少なく術後の回復がはやく早期退院が期待できます。 一方で、視野が限定されるために特有のリスクがあるとも考えられ、それを熟知することが安全... 続きをみる
ホスピタルズ ファイルという、病院紹介サイトで紹介されました。 内容と被写体のレベルはともかく、プロフェッショナルが撮影した写真、と一目でわかる出来栄えかと思います。 https://hospitalsfile.doctorsfile.jp/h/1041643/ms/88638/
6月17日、久しぶりに神奈川心臓血管外科フォーラムが現地開催され、活発な議論が行われました。特別講演として近畿大学の坂口元一教授から弓部大動脈置換術についての、現在のスタンダードな手術方法を解説頂きましたが、今まで当グループで行ってきた手技と共通点が多く、改めて自施設の手技の妥当性について確認する... 続きをみる
せっかく世界各国で地球温暖化対策として電気自動車を推進する雰囲気になっているのに、ロシア軍が大量の戦車や装甲車など軍用車両を投入し、侵略戦争を仕掛けているのは、地球温暖化防止の観点からも逆行していて世界に対する暴挙といえます。 戦車って建物を押しつぶしたり、他の乗用車なんかを踏みつぶしながら進... 続きをみる
心臓血管外科学会2022が来週開催され、本日までが発表スライドのオンライン登録の締め切り日なので、2演題のスライドを4時起きで完成させました。以下はコアノットで緩んだ糸を締め直す裏技の抄録です。この裏技は東邦大学教授の藤井先生に教わったものです。 【背景】自動縫合結紮器であるCor-Knotは縫合... 続きをみる
心臓血管外科学会が来週から横浜市で始まります。横須賀市立うわまち病院心臓血管外科からは3演題の応募があります。そのうちの一つは、MICS-CABGは標準術式となりうるかの検討で抄録は以下のとおりです。 【背景】左小開胸アプローチによる冠動脈バイパス術は早期の回復、合併症の少なさから正中アプローチに... 続きをみる
放射線治療した皮膚の治癒機能は低下してしまうため、乳がんに対して放射線治療を行ったあとに、心臓手術が必要になった場合、治療部位を皮膚切開するとなかなか手術創が治癒しないというリスクがあります。実際の患者さんでは、他の術者が行った手術で、やはり7年以上も皮膚の潰瘍が治癒していない症例を診察したこと... 続きをみる
Bentall手術は、大動脈基部再建術の一つで、万が一術中に出血した場合は、冠動脈の再建部、大動脈基部の再建部など止血が非常に困難な場所を操作するため止血が非常に困難な手術でもあります。筆者が研修医の時、30年近く前になりますが、初めて手術に入れてもらったBentall手術を行なった二十代男性の... 続きをみる
今年二度目の現地開催、日本脈管学会総会が札幌で開かれました。一足先に緊急事態宣言解除されたかのように、ススキノは活気があり、零時に入店したお寿司やさんは満席でした。お酒も営業終了する午前3時まで飲めます。 札幌での食事は、寿司、寿司、ジンギスカン、そして最後はイクラ丼付きの魚介系ラーメンをラーメン... 続きをみる
https://premium-gift.jp/2021ouen-yokosuka 横須賀市の地元応援券の申し込みが本日までです。 これは1万円分の応援券を購入すると2500円分追加されて12500円分の買い物ができるというものです。共通券と一般券があり、共通券2500円分に関してはモアーズシティ... 続きをみる
僧帽弁閉鎖不全症において、僧帽弁の腱索断裂による逸脱症が逆流の原因となっている場合の自己弁を温存して修復する形成術の場合は、主に逸脱部位を切除縫合する方法と、弁を切除せず逸脱部位を人工腱索によって左房側に翻転しないように固定する方法の大きく二種類の直し方があります。弁尖を切除するResect法に対... 続きをみる
縫わなくても移植できるスーチャレス弁が大動脈弁移植用に昨年から発売されていますが、これは縫合糸を大動脈弁輪にかけ、その糸の一端を人工弁の弁座にかけ、弁を弁輪の位置まで落とし込んだ後に一針一針手で、もしくはKnot pusherで結紮するという人工弁移植の一連の操作を省略できるという意味で、約15... 続きをみる
肺の酸素か不良に対するECMO(PCPS=経皮的心肺補助)治療では、心不全による肺水腫で使用することも多い、その場合は、循環補助と酸素化の両方が行えるVA+VV ECMOを使用することがあります。送血のチューブを二股にして、一方を動脈側、一方を静脈側に送血することによる一挙両得な循環呼吸補助です。... 続きをみる
大動脈疾患に関するARNIの有効性に関する論文はいまだ一つもない中でこの新しく降圧薬としての使用も承認されることになり、大動脈疾患にいかに有効性などを見出していくのか、という点についてディスカッションしました。 現実には心不全適応としてのARNIの認識から、心不全症例に対する使用経験について報告... 続きをみる
冠動脈バイパスなどにおいては血管吻合が手術手技として最も重要で、その血管吻合は通常、その形態からかかとの部分(ヒール=heel)から縫い始め、側面(サイド=side)、つま先(トウ=toe)、反対側の側面(ジ アザー サイド=the other side)の順に進めます。吻合部の形態にはheelと... 続きをみる
朝の時間のまともな唯一のニュース「モーサテ」ですが、昨日4/5のニュースも内容が凝縮、盛りだくさんでした。 その中で、アメリカ、ニューヨークでのワクチン接種について、キャスター自らがモデルナ製のワクチン接種している様子をVTRで映しておりました。 筋肉隆々のメディカルスタッフに左肩にShotされま... 続きをみる
ARNIは、新しい心不全治療薬として注目されていますが、高血圧の適応が認められたことにより、より使い道が広がっていく可能性があります。特に血圧管理が重要な大動脈疾患について、ARNIの有用性について話し合うシンポジウムが開かれます。あまり個人的には詳しくないので、座長とコメンテーターを頼まれてはい... 続きをみる
過去に心臓手術の既往のある患者さんで、冠動脈病変の進行により再開胸しての冠動脈バイパス術(Redo CABG)が必要な場合はまれですが経験します。通常、再開胸での心臓手術は高度の癒着があるため副損傷の危険があり、手術リスクは初回手術よりも高くなります。特に過去に冠動脈バイパス術を行った患者さんの... 続きをみる